校長室から

令和4年度 2学期の終業にあたって(校長)

〔生徒の皆さんへ〕

 8月29日から始まった2学期も終業式を迎え、2022(令和4)年も残すところあとわずかになりました。
 2学期はどうでしたか。日頃の学習や部活動、行事など学校生活は充実していましたか。

 さて、3年生の皆さんは進路達成に向けて、最後の追い込みに入っている人、すでに進路先が決まった人、それぞれだと思いますが、多くの皆さんはこれからが勝負です。今このときも、全国の受験生が頑張っています。皆さんには、まだまだ伸びしろがあります。特に、現役生は、ここから伸びるんです。冬休みを自分のものにすることで、チャンスは大きく広がります。体調に十分気を配り、自分自身の未来のために、価値のある悔いのない冬休みを過ごして下さい。健闘を祈っています。

 次に、2年生の皆さん、3年生から引き継いで、部活動や学校行事などで2年生が中心になって活動しています。一方で、3年生への進級を目前にして、進学・就職等の進路選択を視野に入れる時期になりました。数ヶ月先には、本格的な行動を開始するわけですから、じっくり考える時間は余り多くは残されていません。学習時間をしっかり確保して、同時に、その密度を濃くして有効に使えるように工夫してください。

 1年生の皆さんは、阿波高校に入学してから9ヶ月が過ぎようとしています。入学時に持っていた将来の夢や希望は新しい環境の中でさらに大きくなりましたか。自分自身の可能性は自分自身で切り拓いていくものです。可能性を努力不足で狭くしていませんか。流れに任せるようなことはしていませんか。ぜひ、この冬休みは自分自身の高校生活を厳しく振り返り、自分自身の前向きな答えを見つけ出すことで、新しい年を迎えてください。

 今年の九月二十日に、創立百周年記念事業期成同盟会より本館壁面に「祝 創立百周年 令和五年九月二十日」の横断幕を掲げていただきました。毎朝、校門をくぐると目に飛び込んできて、いよいよ百周年が近づいてきたと実感していることと思います。百周年記念事業に対する募金も、十月から始まっていますが、本校のOB・OGの方々、つまり、阿波松契会の方々は、各地区で募金委員さんになっていただき、その地区のOB・OGの方々の自宅を一軒一軒回っていただきながら募金活動をしていただいています。このようなことは、他校ではあり得ません。阿波松契会の皆さんの母校、阿波高校を思う熱い熱い思いに、ただただ、頭が下がります。八十歳を超えていらっしゃる方から、三十代の方まで、ご自身の健康に不安を抱えながらであったり、お仕事でお疲れになりながらも、母校、阿波高校がますます発展するようにと祈りながら募金活動をしていただいています。百周年記念事業を先取りして、自主学習室を整備していただいたこと。全校生徒の皆さんにスマコレを使わせていただいていること。また、募金活動や募金をしていただいていること、全て、阿波高校の生徒に頑張って欲しい。学習活動を頑張って欲しい。希望する進路を達成して欲しい。部活動を頑張って欲しい。そして、阿波高校がますます発展して欲しいとの思いからです。阿波松契会の皆さんの思いを、生徒の皆さん一人ひとりがしっかり受け止めてください。皆さんには、大勢の方から大きな期待をされているんです。このことは、しっかり頭に入れておいてください。

 「一年の計は元旦にあり」という言葉があります。これは、諸説ありますが、「一日の計は朝にあり、一年の計は元旦にあり、十年の計は樹を植えるにあり、百年の計は子を教えるにあり」との代表的な一句であって、計画は早い時期に明確に立てることが大切であることを示している“ことわざ”です。日本では、一年の終わりから新年にかけて除夜の鐘を打ち、百八つの煩悩を消滅させ、新たな年への期待と願いを込めるという習慣があります。この大晦日から新年にかけての伝統は、私たちの1年間を振り返り、新しい年に思う夢と希望を確認し、その実現に取り組もうとする厳粛な場面をつくってくれています。皆さんには、一年の冒頭に希望や目標を明確にしてほしいと思います。自分の限界を自分で決めず、あきらめることなく精一杯取り組んで下さい。皆さんには、限りない可能性があるのですから。

 県内のコロナ感染者数は増加の一途をたどっており、第八派と言われています。年末年始の人の移動で、さらに、今後の感染拡大が懸念されていますし、インフルエンザの流行の兆しもあります。補習や部活動などこの冬休み期間においても、改めて、感染防止対策を徹底してください。そして、日常生活においても、十分な感染対策を行い、健康で有意義な冬休みを過ごし、1月10日には、元気に登校してきて下さい。